服を送るということ
- 1 日前
- 読了時間: 2分
お仕立て上がったお洋服をお送りするとき、
どんな箱に入れようか。
どんな包装にしようか。
そんなことを、ずっと考えてきました。
以前はドレスケースに入れていたこともありますし、きれいな紙箱を選んでいた時期もありました。
けれど、考え続けた先で、今はシーチングで作った布袋に落ち着いています。
お洋服をお包みし、黒い組紐を結び、ご希望の方にはラベンダーのサシェを添える。
とてもシンプルな包みです。
けれど私は、包装は開けたら終わりのものではなく、その後も暮らしの中で使えるものであってほしいと思っています。
クローゼットで大切な服を休ませる袋として。
旅先へ持っていく荷物入れとして。
あるいは、季節のストールをしまう袋として。
役目を終えたら捨てられてしまうものよりも、少し長く寄り添えるものの方が好きなのです。
この袋には、20年以上前に作った小さなネームを付けることがあります。
カンボジアシルクの仕事をしていた頃のものです。
当時は、その美しさを伝えたくて夢中でした。
時を経て、今は別の形でそのネームが使われています。
不思議なものですね。
ものづくりの道は、まっすぐではありません。
遠回りしたことも、うまくいかなかったことも、気がつくと今の仕事につながっています。
お洋服を送るたびに思います。
これは単なる配送ではなく、その方のもとへ旅立つための支度なのだと。
だから今日も、ひとつひとつ丁寧に包みます。
服が長く愛されますように。
そんな願いを込めながら。
ラベンダーの香りとともに。





















コメント